脳の障害 / 症状固定 の基礎知識

3.高次脳機能障害の等級認定に必要となる資料と検査

脳の障害症状固定

高次脳機能障害の等級認定に必要となる資料

自賠責保険における後遺障害等級認定に必要となる資料には、以下のものがあります。

○  診断書(事故発生から治療終了まで)

○  後遺障害診断書(症状固定後)

○  頭部の画像資料(XP,CT,MRI)

○  頭部外傷後の意識障害についての所見

○  神経系統の障害に関する医学的意見

○  日常生活状況報告

○  各種神経心理学検査の結果

○  家族や職場の方の陳述書等

○  被害者の写真、ビデオ等

○  診療報酬明細書

○  通院交通費明細書

○  交通事故証明書

○  事故状況発生報告書

 

高次脳機能障害における神経心理学検査

高次脳機能障害の典型的な症状として、認知障害(記憶障害、集中力低下、遂行機能障害、注意力低下など)と人格変化(感情易変、攻撃性、暴言・暴力、被害妄想など)の大きく2つが挙げられます。

神経心理学検査は、検査だけで重症度(後遺障害等級)を判定することは適当ではないが、補足的な資料として役立つとされています。

神経心理学検査は、脳機能を全般的に評価する知能テストのほか、各症状に応じて以下の検査が主な検査となります。

症状

検査

脳機能を全般的に評価する知能検査 ウェクスラー成人知能検査(WAIS-R)

ウェクスラー児童用知能検査(WISC-R)

ミニメンタルステート検査

長谷川式簡易痴呆スケール改訂版(HDS-R)

長谷川式簡易知能検査

レーブン色彩マトリックス検査(RCPM)

コース立方体組み合わせテスト

失語  自分の話したいことが上手く言葉にできなかったり、滑らかに話せない。 標準失語症検査(SLTA)

WAB失語症検査

失行  日常の動作がぎこちなくなる 標準高次動作性検査
失認  触っているものがわからない 標準高次視知覚検査
記憶障害 新しいことを覚えられない

少し前のことを忘れる

ベントン視覚記銘検査

日本版ウェクスラー記憶検査法(WMS-R)

リバーミード行動記憶検査

三宅式記銘検査

レイの複雑図形再生課題

注意障害

 

気が散りやすい、長時間ひとつのことに集中できない、ぼんやりしていて作業ミスが多い、同時に二つ以上のことに気配りできない。

 

ストループテスト

仮名ひろいテスト

トレイルメイキングテスト(TMT)

数列の復唱・逆唱

パサート(PASAT)

注意機能スクリーニングテスト(D-CAT)

標準注意検査法・標準意欲評価法(CAT・CAS)

遂行機能障害 一つ一つ指示されないとできない、間違いを修正して行動できない、いつまでも決断できず、段取りが悪くなる。 トレイルメイキングテスト(TMT)

パサート(PASAT)

注意機能スクリーニングテスト(D-CAT)

標準注意検査法・標準意欲評価法(CAT・CAS)

ウィスコンシンカードソーティングテスト(WCST)

日本版遂行機能障害症候群の行動評価(BADS)

社会的行動障害  周囲の状況にあわせた適切な行動ができない、職場や社会のルールを守れない SDS

MMPI

POMS

 

専門知識が豊富で、医師などの専門家と連携ができる弁護士を

高次脳機能障害は交通事故賠償分野の中でも、特に専門知識が必要とされる分野であり、事故から時間が経過してしまうと、画像上異常が発見しにくくなったりすることもあります。

そのため、治療中の段階から、症状を正しく見極め、専門医による適切な治療や検査を受けたり、ご家族の方が日常生活で気が付いた点などを証拠化したりしなければなりません。

当事務所は、交通事故分野に特化した弁護士事務所であり、高次脳機能障害に関する知識も豊富です。

また、専門医や高次脳機能障害に詳しい行政書士と連携し、後遺障害等級申請前から受任し、病院への同行、必要な検査の提案など、あらゆる面からサポートいたします。

相談は完全無料ですので、まずはご相談ください。他の法律事務所へ相談されている方の相談も無料でお受けいたします。当事務所以外の法律事務所へも相談していただき、比べてくださっても構いません。

当事務所は、被害者やご家族の方にとって、最善のサポートを行う自信と熱意があります。

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