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事故にまつわる予備知識。訴訟と損害賠償請求権って?【コラム】

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交通事故を原因とした損害賠償額について加害者と被害者との間で話し合いがまとまらない場合、もしくは事故態様に争いがあり過失割合を決定するために裁判で本人尋問を行う必要性が高い場合などには、訴訟を提起して裁判を行う場合があります。

この裁判に関連した専門用語についてご説明いたします。

まず「訴訟」という用語についてです。

「訴訟」とは、一般に「紛争や利害の対立を法律的に解決・調整するために、利害関係人を当事者として関与させて審判する手続き」と定義されます。

少々わかりづらい表現ですが、わかりやすくいえば、「第三者(裁判官)を仲介者として、加害者と被害者が互いに議論を交わして和解する、あるいは和解に至らない場合には判決をもらう」ということです。

この裁判によって決定された内容(和解の内容、あるいは確定判決の内容)は、法的な拘束力を持ちますから(これを「債務名義」といいます。)、和解調書あるいは判決書(確定判決)記載の損害賠償金の支払いについては、履行する義務が生じます。

仮に、加害者が、和解調書に記載された支払を行わない場合、あるいは確定判決により命じられた損害賠償金を支払わない場合には、被害者は、その債務名義を根拠として、加害者の不動産、動産、預金債権などを差し押さえたうえで、不動産や動産については競売を行い換価することにより、あるいは預金債権については金融機関から支払を受けることにより、強制的に損害賠償金の支払いを受けることが可能です。

これを強制執行といいます。強制執行を行うためには債務名義が必要になるため、強制執行を行うことを目的として訴訟を提起する場合もあります。

訴訟外で債務名義を得るためには、支払を怠った場合には強制執行を受けてもよいといった内容の条項(執行認諾文言)が記載された公正証書等による和解を行うことなど限定的な場合であることから、通常、加害者の財産に対して強制執行を行うためには、訴訟を提起して裁判を行うことが不可欠となります。

次に、交通事故の補償問題に関して重要になるのは「損害賠償請求権」です。
これは交通事故により怪我をした被害者など、交通事故によって損害を受けた側が持つ権利です。

損害賠償請求権とは、その名のとおり、「加害者に対して損害の賠償を請求できる」権利です。

損害賠償請求権が存在しない場合には、加害者に対して賠償金の支払いを求めることは出来ません。

ここで、「損害賠償請求権を持つ者(損害賠償請求権者)」が誰なのかということが問題となる場合があります。
原則として、損害賠償請求権者は、被害者本人です。例外として、被害者と損害賠償請求権者が異なる場合があります。

その典型例は、被害者が死亡した場合です。
交通事故によって被害者が死亡した場合、亡くなられた被害者本人に帰属する権利は、死亡と同時に相続人へ承継されます。これを相続といいます。
損害賠償請求権は、当然ながら相続の対象ですので、被害者の遺産を相続した人に対して権利が承継されるのです。
例えば、交通事故により母親が死亡し、子供が母親の財産を相続した場合、損害賠償請求権はその子供に帰属し、その子供が加害者に対して損害賠償請求権を行使できることになります。

ただし、その母親に大きな借金があったことなどを理由として、その子供が相続放棄をした場合、その子供は、母親の借金による債務を承継せず、同時に損害賠償請求権も承継しないこととなります。

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